Monday, March 21, 2011

Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (5)

吉岡律夫氏の福島原発第一の事故の状況分析第九報が追加されています。

今回の解説では、これまで氏が解説されていた 4 号機の状況を裏付ける情報が増え、さらに状況が悪い方向であるようです。

失敗学会の記事 Page: "今、福島で何が起きている?何故起きたのか?これからどうなる?"
第九報の PDF: "4号機の現状"
http://www.shippai.org/images/html/news559/YoshiokaMemo9.pdf (Link)

これまでの解説と繋がっているので、最初から読まないと少しわかりにくいかもしれません。それぞれ、原子力工学の素人に非常に親切な解説になっていると思います。もちろん、いくら元東芝研究員で福島原子力発電所の設計に参加されたとは言え、公表されている以上の測定情報は持っていないでしょうから、それらの情報が誤っていたり十分で無ければ、現状の分析も歪められてしまう可能性もあるでしょう。

限られた情報の下で分析された氏の指摘について、その確度を素人の私は言うことはできませんが、大変説得力があるのは確かです。これまで、公式の 4 号機の温度発表情報と氏の解説の整合性について、理解ができなかったのですが、今回の解説でつじつまが合ってしまいました。氏が書かれているように、正しければ残念です。

朝日の 21 日朝刊の記事 "陸自ヘリ空から温度計測" によると米国の専門家は 1000 度に近い高温を想定しているようです。しかし、現実は米国分析の先を行って 16 日の時点で既に建屋が崩落してしまっていたことになり、温度が下がってしまったと言うことなのでしょう。米国の専門家は困惑しているのでしょう。これを考えると、撮影された写真や温度測定情報の公開が必要かと思います。

放射線被ばく量の計算方法:李玲華・ドイツ重イオン研究所 (Link)

昨日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (4)”への Link
20 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (3)”への Link
18 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (2)”への Link
17 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説”への Link

1 comment:

  1. 吉岡律夫氏の福島原発第一の事故の状況分析第十報が追加されています。 http://www.shippai.org/images/html/news559/YoshiokaMemo10.pdf さらに農産物、水道水の汚染測定が進んでしまいましたね。東京都にも被害が及んだのは人々に与える不安という面で大きいと思います。

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