Tuesday, March 29, 2011

Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (6)

吉岡律夫氏の福島原発第一の事故の状況分析第 11 報から 14 報まで追加されています。

14 報の解説では、これまで氏が解説されていた 4 号機の状況についての別の可能性を示唆されています。

失敗学会の記事 Page:
第 14 報の PDF:
4号機燃料プールの水 (Link)
第 13 報の PDF:
作業員、火傷 (Link)
第 12 報の PDF: ""
1号機温度計は壊れていた (Link)
第 11 報の PDF: ""
もし臨界が起こったら (Link)

最初の解説から読まないとわかりにくいところがあると思いますが、特に 4 号機の状況の解説については原子炉設計者の視点から科学的な解説がされています。氏が繰り返し述べられている柏崎原発の事故からの教訓が生かせなかったことについて、政治まで絡んで面子ビットが立ってしまったような原子力開発のような大規模プロジェクトであっても、柏崎事故の事実や貞観地震のような科学的裏付けを受け止め、修正していく真面目さが必要だと思います。

破損した 2 号機からは、いずれ汚染が拡がる可能性はわかっていたわけで、その汚染経路が推測できないくらい周囲の測定器が壊れているらしいことから、今後の冷却戦略や汚染阻止戦略の立案についての困難がひしひしと感じられます。被爆した関電工の職員をはじめとして、現場で作業にあたっている人たちも、神に祈るしかない気持ちになってしまっているのではないかと恐れてしまいます。全体を見渡せる現場責任者の洞察から、科学的な戦略に基づいて対策が立てられるよう、適切な測定器が設置されることを期待したいと感じます。そのような、測定器、データ収集、情報の可視化が現場でも状況把握に重要かと思います。

4 月 9 日には吉岡氏の講演会が開催されるそうです。

これとは別に、「緊急シンポジウム」福島原発事故を理解するー放射能と原子炉の正しい知識ー (Link) が 2 日 (土) 午後、工学院大学にて開催されます。柴田先生と二ノ方という方が講師。知人からの情報です。

21 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (5)”への Link
20 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (4)”への Link
19 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (3)”への Link
18 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説 (2)”への Link
17 日の Post ”Fukushima 吉岡律夫氏による解説”への Link

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